2019年7月に実施された画像処理エンジニア検定 エキスパートを受験して来ました。
受験したきっかけは、2019年5月に彼女にフラれたので、気分転換に資格でも取ろうと思ったからです。
解答速報に基づき自己採点を行った結果、41問中33問正解(正答率80.5%)でした。
↓結果発表時のキャプチャです。
失恋直後というメンタル的に不調な条件でも合格できたので、
- 同じく失恋直後に本試験を受ける方(応援します!)
- リア充で本試験を受ける方(チュッチュ、チュッチュして落ちろ!)
に向けて、勉強法などを書かせて頂きます。
画像処理エンジニア検定とは?
試験の概要
CG-ARTS 公益財団法人画像情報教育振興協会 が実施している民間の資格試験です。
美的なセンスの試験ではなく、画像の補正方法、画像からの物体抽出、圧縮技術などについての知識を問う試験です。
試験区分
- 試験区分:上位のエキスパート、下位のベーシックの2つ
- いきなりエキスパートに申し込む事も可能
- 同日にベーシックとエキスパートの両方を受験する事も可能
個人的な意見では、画像処理の経験がこれまでに無い方は、ベーシックから受験する事をオススメします。
試験の方式
- 形式:マーク式試験
- 問題数:全40問程度
- 試験時間:ベーシック60分、エキスパート80分
合格率など
- 合格基準:エキスパート、ベーシック共に100点満点中の70点以上(回により多少の変動あり)
- 合格率:ベーシックが60%程度、エキスパートが30~40%程度
70点以上で合格と、他の資格試験に比べて高めの点数が要求されます。
過去問はある?
いわゆる「過去問題集」はありませんが、Web上で過去問が参考程度に一部分だけ公開されています。
試験本番に配布される問題冊子に、「本書の内容を無断で販売、複製、貸与する事を禁止する」旨の注意書きが書かれています。
この規制のためか、過去問を個人で公開している人や、出版物はありません。
(実際は大学の先輩、会社の先輩からコッソリ見せてもらう人はいると推測しています。)
オススメする教科書(テキスト)・参考書
参考書の選択肢は無いに等しく、CG-ARTS が推薦する公式の教科書・問題集を入手するしかありません。
メジャーな資格で無いせいか、ジュン○堂等の大型書店に行っても置いてなかったのでネットで購入しました。
教科書はエキスパートとベーシックで別になっており、問題集はエキスパートとベーシックで合わせて1冊です。
私はエキスパート用の教科書と問題集を買いました。
ベーシック用とエキスパート用で教科書は違います!
似ていて紛らわしいのでご注意下さい!
画像処理エンジニア検定 ベーシック用の教科書
画像処理エンジニア検定 エキスパート用の教科書
私はエキスパートを受験したので、この緑の教科書を買いました。
この教科書を買ったのですが、デカい(A4サイズ)&重い(約900gもある)ので、電車等の移動中に読むなら電子書籍版をオススメします。
画像処理エンジニア検定 ベーシック・エキスパート 問題集
※問題集はベーシック、エキスパートで共通です。
画像処理エンジニア検定エキスパート・ベーシック公式問題集[改訂第四版]
勉強時間、オススメする勉強法、注意点
参考までに:私の画像処理のレベル
- 仕事で画像は扱うが、補正や圧縮は専門外
- ダイナミックレンジ補正や、代表的な補正の知識はある
- カメラなどのセンサに関する知識はほぼない
勉強時間について
勉強期間は約2か月、合計での勉強時間はざっくり60時間です。
公式テキストが約400ページあり、1時間でだいたい20ページ位のペース、1回読むのに約20時間かかりました。
やった事は以下の2つです。
- 公式テキストを読む(2回通り)
- 問題集を解く(2回通り)
出来れば公式テキスト、問題集共に3回通りはやりたかったのですが、2か月という期間では上記しか出来ませんでした。
オススメする勉強法
本番の試験のレベルですが、だいたい問題集と同じ位のレベルの問題が出ます。
また、問題集や過去問から同じ問題がでるという事はありません。
このため、試験対策はあくまで公式テキストをベースとし、問題集は理解度の確認に使う事をオススメします。
実は会社の先輩に「問題集や過去問とは違う問題が出る」というのを事前に聞いていました。(持つべきものは彼女より、良い先輩です…)
具体的な勉強法としては以下がオススメです。
- テキストを繰り返し読む
- 問題集を解き、不正解だった問題の関連範囲のテキストを読む
問題集は本番と同じ形式となっており、エキスパートは5回分の本番に類似した試験問題(ベーシックは3回分)が掲載されています。
私はエキスパートの問題だけを2回通り解きました。1回目は4~5割程度の出来でしたが、2回目は6~8割程は正解できていました。
勉強する上での注意点1:著作権や法律関係も勉強する
※これはエキスパートとベーシックので共通の話です。
画像処理エンジニア検定を受けられる方は、画像処理・補正などの話は興味があるかと思います。
ただ、私も含めそうした理系タイプの人間は、著作権や法律がらみの話は面倒臭がって勉強が手薄になりがちです。
教科書では400ページ中の10ページ程度(全体の2~3%)しかページが割かれていませんが、1割程度は著作権に関する問題が出題されるので勉強をしておいた方が良いです。
(合格基準が70点なので法律関係で10点も落とすと、一気に合格へのハードルがあがります。)
勉強する上での注意点2:難しい数式に惑わされない
※これはエキスパートの話です。
エキスパートの公式テキストには高校レベルを超えた数式が出て来ます。
ただし、実際の試験では細かい計算をしなくても正解を選べました。
このため、テキストに出て来る式の意味を押さえる程度で充分と考えます。
勉強期間に余裕が無い場合、数学の奥深い所まで勉強していると合格が遠のきます。
「式の意味を押さえる」というのは以下の様なことです。
- 数式内にはどんな変数があるか
- その変数は物理的にどんな意味か(距離、面積など何を表すか)
- その変数の値が変化すると、数式全体として値がどう変化するか
おわりに
画像処理エンジニアは知名度はあまり無い試験ですが、だからと言って簡単な試験ではありません。
エキスパートの教科書は知らない知識を得るための本としても面白かったので、画像処理に興味のある方は試しに受けてみても良いと考えます。
そこそこ難しい試験なので、彼女がおらず週末は勉強に専念できたのはラッキーでした。
画像処理エンジニア検定について以下のページもご参考にどうぞ。
ご参考になりましたら幸いです。
以上
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