画像処理エンジニア検定?どんな検定ですか?
画像処理エンジニア検定はそこまでメジャーな資格試験ではないのでそういう反応になりますよね…
IT系の資格ではIPAの情報処理技術者試験がダントツで有名ですが、それ以外にも色々な資格があります。
基本情報や応用情報は、IT系のたしなみの様な感じであり、専門性という意味ではあまり高くはありません。
画像処理エンジニア検定はIT系の資格の中でも、画像処理に特化した専門的な資格試験です。
本記事では、画像処理エンジニア検定(エキスパート)の難易度について書きます!
IPA・情報処理技術者試験と比較した難易度(個人差あり)
私はIPAの資格は、基本情報・応用情報・プロマネ・ネスぺ・セスぺと保有しています。
IPAの試験をいくつか受けて来た経験からだと、難易度は
基本情報 < 画像処理エンジニア検定 エキスパート < 応用情報 という感想です。
ほぼ基本情報と同程度の難易度ですが、少しだけ画像処理エンジニア検定 エキスパートの方が難しかったです。
ただし、試験の分野が違うため、単純に比較するのは難しいです。
画像処理エンジニア検定エキスパートでは、アフィン変換、ガウス分布など、数学的な話が多いため、数学が苦手な方は応用情報よりも難しく感じる場合もあり得ます。
画像処理エンジニア検定 エキスパートで問われる内容について
「画像処理」と簡単に言っても、その範囲がどこまでなのかは曖昧な部分があります。
以下に画像処理エンジニア検定で問われる範囲や、用語を一部紹介するので、ご参考にどうぞ。
法律関係
画像、映像、プログラムに関する権利について問われます。
例えば、写真などの著作物を団体として公表した場合、著作権は何年間保護されるか?等の細かい知識も問われます。
普段、業務で画像を扱っていても、権利関係の話を意識する事がほとんど無い部署の方だと少し苦労するかもしれません。
カメラ・写真について
中学の理科で習った焦点の話や、シャッタースピード、ISO感度、被写界深度などの話が問われます。
趣味で一眼レフ等を使われている方だと比較的馴染みやすい話も多いです。
画像補正、フィルタについて
平滑化や輪郭抽出等の機能を持ったフィルタは複数ありますが、類似した機能を持つフィルタ間でどんな違いがあるかも押さえておいた方が良いです。
例えば、ガウシアンフィルタとバイラテラルフィルタの違い等です。
関連として、ある画像をFFTした画像を選べ、や、FFT後の画像にある操作をして逆FFTするとどうなるか、といった問題も出ます。
画像の変形
並行移動、回転、拡大、縮小だけでなく、アフィン変換や同次座標などの知識が無いと答えられない問題もでます。
パターン認識
2値化、クラスタリング等の話です。また、マッチングなどについても、どの様な手法があるかが問われます。
手法だけでなく、その手法のメリット・デメリットも押さえておかないと、回答できない問題も出ます。
画像のフォーマット・圧縮
代表的なフォーマットであるJPEG、JPEG2000等で使われる圧縮方法について理解しているかを確認する問題が出る事があります。
細かくは、算術符号化、離散ウェーブレット変換などを押さえておく必要があります。
ウェーブレット変換などの話も出てきますが、具体的な計算は要求されず、概念を押さえておけば問題ありません。
動画像の処理
動画像の中で、人物などの特定の物体を追跡する方法や、移動物体と背景とを分ける処理について問われます。
複数の方法がありますが、各方法の特徴・弱点を押さえておけば問題ないです。
光・反射・空間との対応に関する物理現象
放射照度・放射輝度などの話や、物体の陰から物体の形状を推測する手法について問われます。
空間との対応では、ステレオビジョン、エピポーラ拘束等について問われます。
就職・転職にも有利!
画像処理エンジニア検定はあまり有名とは言えない民間の資格試験です。
ただし、民間の資格であるため、運営のバックには民間企業があります。
具体的には、映像を扱う企業、ゲーム会社などでは画像処理エンジニア検定の取得を推奨しています。
有名どころだと、ヴァンガードやチームラボ等の企業が取得を推奨しています!
まとめ
画像処理エンジニア検定では、画像についての広範な知識が問われます。
このため、趣味や仕事で画像を扱われている方でも、画像について満遍なく勉強した経験がなければ、勉強せずに合格するのは簡単ではないと考えています。
ただし、各分野について概念的な部分を押さえておけば解答できる問題がほとんどであるため、ちゃんと勉強しさえすれば、合格は難しくはありません。
画像処理エンジニア検定の勉強法については以下のサイトをご参考にどうぞ。
ご参考になりましたら幸いです。
以上
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