「ITパスポート試験は持っていても意味がない」という人もいます。
知恵袋でも意味ないという回答がされています。
ITパスポートが役に立たないと言われていたのは昔の話で、現在はITとは無縁でいられる人の方が少なく、資格の価値が見直されています。
本記事では、ITパスポートの資格はどんな人にお勧めか、取得するメリットについて分かりやすく書かせて頂きます。
昔のITパスポートの扱い
昔のITパスポートは、英検で言うと4級のような、持っていてもあまり意味の無い資格でした。
というのも、以前はIT系の資格を受けるのは、IT関係の仕事をしている人や、将来IT関係で働きたいと思っている学生などだったためです。
しかし、近年では、不動産業や飲食業等のこれまでITとは関わりの少なかった業種でも、需要予測をするために売り上げデータを分析する等、ITとの関係が深まってきました。
このため、非IT系の産業でもIT系の資格の保有を推奨するようになり、非IT系の産業の人達の多くがITパスポートを受験するようになりました。
SE・プログラマー業界の人が取得するメリット
ITパスポートの資格は技術者としての評価にはほぼ繋がりません。
ですが、新人のSE・プログラマーや、これからIT業界で働きたいと考えている人にはメリットがある資格です。
ITパスポート試験は、近年のIT業界のトレンドを踏まえた問題が出題されます。
また、IT全般に関して広い範囲から出題されます。
このため、ITパスポートの勉強を通じて、IT業界にはどんな仕事があるのか、近年のトレンドはどんなものかを知ることができます。
IT業界全般を見渡すことで、ITの仕事のうちどんなものが自分に合っているかを考えるのに役立ちます。
IPA(ITパスポート試験の運営団体)の公式サイトには、下記の記載もあり、新人については資格の取得を推奨している企業があります。
■株式会社サイバーエージェント
2016年入社の新入社員に対し、ITに関する知識のみならず経営やマネジメントに関する基本的な知識を身に付けるため、ITパスポート試験(iパス)を導入することを決定。入社前の内定段階又は入社後に、全新入社員にiパスを受験させる予定である。
■東芝ITサービス株式会社
ITシステムの導入から運用保守まで、システムライフサイクルのトータルサポートサービスを提供しており、社員のITスキル向上を目的として、情報処理技術者試験を活用している。ITパスポート試験の取得については、顧客ニーズに応えるための基礎知識と位置付け、新入社員全員に取得を必須化している。
大手のIT系の企業で、新人のうちに取得を推奨されているため、新卒採用の際にも持っていれば評価の対象となると判断できます。
非IT系の人がITパスポートを取得するメリット
IPA(ITパスポート試験の運営団体)の公式サイトには、下記の記載があり、日本の大手企業でもITに関する知識を身に着けるために、ITパスポートの保有を推奨しています。
■株式会社三井住友銀行
銀行業務は多くのITシステムで支えられており、従業員にとってITに関する基礎知識は必要不可欠であることから、全従業員を対象とした「資格取得支援制度」の対象資格のひとつにITパスポート試験を指定。
■東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)
あらゆる業務がITに支えられていることから、社会人としてITに関する知識は必須である。そこでITリテラシー向上のため、ポテンシャル採用の内定者に対してiパスの取得を推奨している。また、IT・情報システム部門の社員については、経験年数に応じて基本情報技術者試験以上の資格を取得させている。
今後は、SEやプログラマーといったITの専門職以外の人も、ITに関わって仕事をしていくことになるため、ITパスポートを取得しておくメリットがあります。
学生(大学生・専門学校生・高校生)がITパスポートを取得するメリット
大手のIT企業やIT以外の企業で、ITパスポートの資格取得を推奨しているため、就職の際のアピール材料の1つにすることができます。
また、ITパスポートの資格を保有していると、一部の大学では情報系の授業の単位認定をしてもらえます。
全国125の大学で認定しており、詳しくはIPAの公式サイト↓に記載されています。
IPA公式サイト:ITパスポート試験・大学における活用(単位認定)
ITパスポート試験を飛ばして基本情報技術者試験を受けても良い?
試験制度上は、ITパスポート試験を飛ばして、基本情報技術者試験を受けることは可能です。
ITパスポートと基本情報技術者試験の大きな違いは、基本情報技術者試験にはプログラミング問題が出題されるということです。
もし、ITが専門外で、プログラミングをやったことが無い人がいきなりITパスポートを受験するのはハードルが高いと考えます。
というのは、ITの知識を身に付けつつ、プログラミングの勉強を平行して勉強することになるため、勉強期間も長くなってしまいます。
逆に、プログラミングもできるという人で、勉強のモチベーションもあるなら、基本情報技術者試験から受けても問題ないと考えます。
プログラミングができるなら、基本情報技術者試験には、短期集中で1カ月程で合格することも可能です。
IT初心者が基本情報技術者試験に1カ月+3日の追い込みで合格した時の勉強法
ITパスポートと基本情報技術者試験の試験日程の違いについて
基本情報技術者試験の試験は、毎年4~5月、10~11月に実施されています。
もし、プログラミング未経験の場合、基本情報技術者試験の勉強期間として3カ月以上は見ておくのが無難と考えています。
ITパスポート試験は、一年中受験できるので、今日から勉強を始めて1~2か月後に受験することもできます。
オンラインで申し込みでき、最短で翌日、最長で3ヵ月先までの間で、試験会場と日時を指定して申し込みます。
結構すぐに試験会場が予約で埋まってしまうので、なるべく早めに申し込むのをお勧めします。
また、合格は受験した翌月の中旬に発表されます。
このため、最速で行くと来月にはITパスポートの資格保有者になることができます。
ITパスポート初心者・独学者が受かる気がしないと思う原因と効率的な勉強法を解説
まとめ
本記事のまとめです。
- ITパスポート試験は、IT専門職の新人に取得を推奨する企業も多い
- 非IT系の企業であっても取得を推奨されている
- 学生は、就職活動や単位認定に役立てることができる
- ITパスポート試験は一年中受験できるので、すぐにIT系の資格が欲しい人にもお勧め
ITパスポートの試験対策を行いたい人は、以下の記事もご参考にどうぞ。
ご参考になりましたら幸いです。
以上
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