私は仕事でクォータニオンを使う事があるのですが、イマイチ理解できずモヤっとしていました。
姿勢制御や画像処理の分野で働かれている人はクォータニオンを避けては通れず、同じような方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ちゃんと理解した上で、クォータニオンを使える様になるために、良い解説書は無いか探したところ、「数の世界 自然数から実数、複素数、そして四元数へ」という本に出合いました。
「数の世界 自然数から実数、複素数、そして四元数へ」のレビュー
私は過去にクォータニオンについて勉強しようとした事はあるのですが、大学時代にあまり数学を真面目に勉強していなかったので、挫折してしまった経験があります。
一応、クォータニオンは回転を表すらしい、という事は分かったのですが、
- なんで4つも成分があるのか?
- 具体的にどうやって回転を表しているのか?
- そもそもクォータニオンのイメージが掴めない
といった状態でした。
そんな私でも、本書を読んで1日で、数式としても、感覚としてもクォータニオンを理解する事ができました。
これまではクォータニオンを見かけるたびに、何かやり残した様なモヤモヤした気分になっていたのですが、本書のおかげでスッキリしました。
クォータニオンの解説本を探されている方がいらっしゃれば、本書を推薦したいです。
その理由は以下です。
- ブルーバックスという、専門家以外の多くの人が読む事を想定した本なので、万人に向けて分かり易く書かれている
- クォータニオン(四元数)の解説は約100ページにまとまっており、複素数やベクトルが理解できていれば、1日で読める
- クォータニオンは四次元であるためイメージし難いが、二次元の例を用いて解説してくれているので感覚的にも理解できる
また、Amazonレビューでも4.3点と高評価であり、コメントにも
・四元数論は秀逸
・
と四元数(クォータニオン)の解説は分かり易いと好評でした。
クォータニオンに関しては、この1冊を読んでおけば問題無いと考えています。
本書では、導入として複素数やベクトルについても40ページ程割いて、分かり易く書かれているので、高校数学から復習したいという方にもお勧めできます。
クォータニオンを理解する事のメリット
クォータニオンは実務では以下の様な事に使われています。
- ゲーム、CG分野で物体を回転させる
- 人工衛星など様々な機械での姿勢制御
機械を制御したり、CG・ゲームでも使用できるので、クォータニオンを理解しておけば様々な分野の業務に役立てられます。
そして、意外とクォータニオンを理解できていない人が多いので、クォータニオンの概念から理解して使いこなす事ができれば、周りのエンジニアと一歩差をつける事ができます。
それがたった100ページで理解できるので、エンジニアの方には「数の世界 自然数から実数、複素数、そして四元数へ」は読むべき1冊だと言えます。
ご参考になりましたら幸いです。
以上
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