・プログラマとして最低限の数学を身に付けたい人
・基本情報技術者試験や応用情報技術者試験の数学対策をしたい人
数学が苦手でもプログラマとしてやっていくことはできます。
とはいえ、最低でも身につけておきたいレベルはあります。
具体的には、情報処理試験の数理問題に出るような内容です。
計算そのものはパソコンに任せればいいのですが、数学的な考え方(場合分け・2進数など)はプログラミングをする上で避けては通れないことがあります。
数学が得意な人はこれらの事は、数学とは意識せずに使っているため、「数学が苦手でも大丈夫!」という話をしてしまいがちです。
社会人が数学をやり直す際のおすすめ
学生と社会人では、数学を勉強するときに意識すべきことで2つの違いがあると考えます。
②勉強する目的を定める
①問題演習よりも概念理解を優先する
公式を当てはめかたや、解法の暗記といった勉強はテストの点数のためにやるのは止めませんが、社会人がそれをやる意味はほぼないです。
それよりも、使える数学力を身に付けるために、概念の理解を優先することをお勧めします。
概念理解なら、本を読み考える形で進められます。このため、机に向かって問題を解かなくても良く、社会人でも移動時間等を利用して効率的に勉強できるというメリットもあります。
②勉強する目的を定める
数学の勉強範囲は広さは広大で、深さも深淵です。
流行っているから取り敢えず勉強するか、というスタンスではなく、自分の仕事に関係する分野を中心に勉強することをお勧めします。
何のために勉強するかをハッキリさせておかないと、ただの趣味で終わります。(数学は命がけで取り組む人もいるくらいなので、趣味で数学を勉強するというのも、勿論アリです。)
数学が苦手な場合は、先ずはプログラミングに最低限必要な範囲に絞った勉強をお勧めします。
情報処理技術者試験にも使える!プログラミングをしたいなら最低限押さえておきたい内容
本書の特徴
- プログラマに必要となる、基礎的な数学範囲だけを取り出している
- 情報処理技術者試験の数理問題でも扱う分野が中心である
- 数学が苦手な人のために、基礎を中心に分かりやすく解説している
実際に私も読んでみましたが、数式を示して終わりではなく、言葉により丁寧に論理を説明しています。
また、パズルの様な問題を出すことで、数学が苦手・数式が嫌いといった人でも取り組みやすい内容になっていました。
扱っている分野
- 2進数、10進数
- 論理積 論理和 排他的論理和などの集合理論
- 順列 確率
- 数学的帰納法
- 再帰
- 指数
- 機械学習の基礎
特に2進数・10進数、論理和・論理積等は数学の中でも独特な分野であるため、苦手意識のある人も多いのではないでしょうか。
プログラマは自分で数式をがりがり計算することはほぼありませんが、考え方の部分としてこれらの範囲はよく使います。
1冊全部を読まなくても、自分が苦手と感じる部分だけでも読めば理解が深まると思います。
中学数学から高校数学までを読み物として復習できる
本書の特徴
- 中学数学から高校程度の数学を扱っている
- 各分野の概念に絞って解説してくれている
- 数式は少な目で、文章による説明が中心
概念に絞っているため、扱う範囲の広さに比べてコンパクトな分量にまとまっています。
一部、数式が多く出てくる箇所はあるが、概念の説明に振り切った本なので、図と文章による説明が多く、数式にアレルギーがある人でも読み進めやすい形式です。
また、概念に絞っている分、極限、微分、積分と異なる分野を一度に読めるので、各分野の繋がりが見えやすく、これまでピンと来なかった人でも、ストンと納得できるかもしれません。
扱っている分野
- 数と計算(整数、分数、少数、虚数、四則演算など)
- 方程式
- 関数(三角関数、対数関数、三角比など)
- 微分と積分
- 幾何学
本書の読み方のお勧めとしては、まずは、本書の半分程度までである三角比の解説の終わりまでを目標に読むのを提案します。
三角比までなら、毎日少しづつでも読めば1、2週間で読めると思います。
三角関数程度まで分かっていれば、数学が苦手だったとしても、大体の職場でやっていけると考えています。
(ただし、工業系や数学的なソフトウエアを対象とする場合は、さらに高度な内容を求められます。)
ご参考になりましたら幸いです。
以上
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