プロジェクトマネージャ試験対策で覚えておきたい用語・技術要素、論文での記述例も

プロジェクトマネージャ試験の論文対策として、覚えておきたい技術要素について僅かですか以下に紹介します。

午前試験や午後1用にも覚えておく必要があると思いますが、その中でも特に重要と考えるものを書かせて頂きます。

 

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レビュー関連

インスペクション

公式レビューの一つとされるレビュー会である。レビューの参加者にはモデレーター等の役割が決められている。

モデレーターの役割は参加者の選定、スケジュール調整、司会であり、インスペクション全体を運営する責任を負う。

レビューで出た指摘事項は公式な指摘事項となり、修正が必要とされた指摘は処置状況の報告が必要となる。

ウォークスルー

インスペクションよりもカジュアルなレビューであり非公式レビューとされる。

成果物の作成者自らが、チームメンバ等をレビューアとして数人声掛けし、
作成したプログラムの処理の流れを一通り設計文書等を基に説明する。

レビューで出た指摘は公式な指摘事項とはせず、修正は成果物の作成者の手にゆだねられる

作成者自らが説明することで、対象の理解をより深められるというメリットもある。

品質指標

レビューであればページ当たりの指摘件数であったり、コードであればKLine(キロライン)あたりのバグ検出数であったりする。

過去のプロジェクトを基に指標値が定められることが多く、指標値に対して多すぎる場合は、元々の品質が悪かった懸念があり、少なすぎる場合は、有効なレビューが出来ていないのではないかといった懸念がある。

(参考)

上記のレビュー関連の用語をプロマネの論文でどう使うかですが、以下に私が論文の練習で書いた内容を記述しておきます。

私は論文内に「A君」なる経験の浅いメンバを配置し、申し訳ないがA君に問題を起こしてもらうのを定石としていました。

(記述例)

A君の設計した機能の1つを審査したところ、指摘件数が品質指標値を上回っていた。原因を調査するとシステムの理解不足から来る設計誤りが多いことが分かった。そこで、ウォークスルーによるレビューを実施するようにした。頻度はレビュー参加者の業務負荷を考慮し、週2回を目安に行い、必要に応じて回数を増やすようにした。

 

プロジェクト管理技法

クラッシング

クリティカルパス上の工程に人員・予算を投入し、クリティカルパスとなっている作業の完了に必要な期間の短縮を行うこと。

通常、プロジェクトがこのままでは期限までには収束しない場合に行われる。

ファストトラッキング

後工程の作業のうち先行して実施できるものを着手し、プロジェクト完了までの期間を短縮する方法である。

具体的には、設計と並行して一部の機能のコーディングを進める等である。

ただし、本来は前工程の完了を待ってから実施するはずだった作業を、前工程が未完了の状態で実施するため、手戻りのリスクが増加するというデメリットがある。

このため、ファストトラッキングをしても良いか否かは、手戻りのリスクを考慮した上で実施する必要がある。

(参考)

クラッシングもファストトラッキングもどちらもプロジェクトの工期を短縮するための手法です。

論文にクラッシングを採用したことを書く際には、前提として予算や人員に余裕があること、ファストトラッキングを行う際は手戻りリスクを考慮したこと(ベテランの技術者に任せる、簡単な機能についてファストトラッキングの対象とした等)を記述する様に注意したいです。

予算や人員に余裕が無いのにクラッシングをしたと書くと、そのリソースはどこから来たのかと疑問に思わてしまいます。

また、なんの説明もなく「ファストトラッキングした」とだけ書くと、手戻りのリスクは考慮したのか疑われてしまうためです。

 

コスト管理

EVM(アーンドバリューマネジメント)

主には以下に示す値でプロジェクトの予算管理を行う手法である。

以下の指標値を工程毎に算出して評価する。
PV(Planned Value):計画時予算

EV(Earned Value):現時点までに完了した作業の計画時の見積もり価格
(ex.完成までに200万円必要と見積もっていた作業が現在50%完成しているならEVは100万円である。
見積もりとの誤差で150万円かけたが50%しか完成していなくても、EVは100万円である。)

AC(Actual Cost):実際に投入したコスト

他にもBACは午前対策としても覚えておきたい。
BAC(Budget at Completion):完成時総予算(プロジェクト完了時点でのPV)

(参考)

午後2の論文集を書く際には、単純に「EVMを用いてコスト管理をした」程度の書きっぷりで済ませて良いと考えています。

(コスト超過見込み等の問題を発見した経緯として、EVMを用いて管理していたところ、コスト超過の見込みが見られた、程度の書きっぷり)

EVM自体の説明よりもコスト管理をした背景や、コスト超過見込み等の問題が発生した時にどう対応したかが重要です。

 

少しですが、技術要素について紹介させて頂きました。
ご参考になれば幸いです。

 

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