プロジェクトマネージャ論文の問1.プロジェクトの特徴について私が書いた内容

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論文の書き出しについて

プロジェクトマネージャ試験では問1で必ず書くことに「これまでに携わったプロジェクトの特徴」があります。

恐らく、合格者の方は問1で書くプロジェクトの特徴は暗記するレベルで試験に臨んでいたはずです。

ここを考えながら書いている様では、制限時間内に書き上げるのはほぼ不可能です。

私も、プロジェクトの特徴はほぼ機械的に書けるように何度も練習しました。

よくある誤り

問1の解答のプロジェクトの特徴ですが、よくある間違いとして特徴ではなく概要を書いてしまいます

以下は私が初めて午後2の問1を解答した時の内容です。


 A社はハードウエア・ソフトウエア製造メーカであり、2年前に研究機関であるC社に対し、複数の計測装置を用いた計測システムを開発・納入した。今回、このアップグレード版として、新たに開発した計測装置を組み込んだシステムを開発することになった。新システムではこれまで用いていた装置の性能向上しており、その対応も必要である。

 本開発の課題は、メンバのスキル不足と限られた工数内での既存システムの不具合改善があった。既存システムの開発者は別業務にアサインされたため、別のチームからメンバをアサインしてもらうことになった。新たに開発した計測装置に対するソフトウエアには、数学・物理学的なアルゴリズムを実装する必要があり、新規メンバによる開発では開発が難航することが予想された。

 また、運用中の既存システムからは不定期に不具合が報告されており、開発と並行して不具合の修正作業の実施も要求されていた。このため、突発的な不具合対応のため、新規の開発作業がストップしてしまうリスクがあった。


どうでしょう。1月末時点でこれくらいでも合格できるのだと思っていただければ幸いです。

章番号、段落タイトルすら付けていない暴れっぷりはさておき、
読み返してみると、問題点や懸念事項を色々と盛り込もうとして特徴が何なのか良く分からなくなってしまっています

最終的にどんなのを書いたのか

以下は、本番で書いた内容とほぼ同じ問1の解答です。


1. 私が関わったシステム開発プロジェクト
1.1. プロジェクトの特徴
 C社は自然科学分野のデータ解析を行っている研究機関であり、環境調査や防災のために、高性能な計測システムを必要としている。この度、C社ではB社の開発予定の計測装置を新たな研究に用いることが決定した。これに伴い、開発予定の計測装置を組み込んだ新システムの開発を行うこととなった。本プロジェクトの特徴として納期の厳守が挙げられる。C社の研究の都合上、13か月後の4月1日よりの運用開始を強く要求された。

 本開発の総開発工数は96人月、開発費用は約2.5億円、開発期間は13か月である。私はB社の社員であり、本案件のプロジェクトマネージャに任命された。


ある程度勉強して、お決まりのフォーマットに埋め込むような形で書くようにしました。 ポイントとしては以下です。

・何が特徴かはっきりさせるために「プロジェクトの特徴はXXである」と書く
・なぜそういった特徴があるかを書く
・具体性を持たせるために工数等を書く
・自分の立場(プロジェクトマネージャ以外ありえませんが)を書く

どういう思考でこうなったか

まずはプロジェクトの特徴から

まずはプロジェクトの特徴を考えました。パッと分かりやすい特徴としては、予算が厳しい、納期がずらせない、等です。

「予算が厳しい」とすると、プロジェクトの対策を考える際に予算制約がネックとなって出来ないことがあるため「納期の厳守」にすることにしました。

(予算に制約があると、人員を増強するといった対策をしたくても予算が無くて出来ないからです。)

特徴が決まれば、問題を決められます

「納期の厳守」が特徴とすると、当然、プロジェクトで発生した問題には「遅延が発生しそうになった」を挙げられます。遅延が発生する原因は「数学・物理学的な専門知識を要する」部分があったあったためとしました。

遅延の具体的な話を詳細化すると、「新人君がプロジェクトメンバにいて、彼の残業時間が多くなってきた。原因を調べると、専門的な部分の理解が浅いため、設計が十分ではなく、設計書の修正に時間を取られていた。」といった具合です。

プロジェクトの特徴・問題を決める時の注意

もし、専門的な知識を要するというのを特徴にしてしまうと、そこから発生させられる問題はかなり絞られてしまいます。敢えて例を挙げると、スキルを持った要因の確保が難しい、とかでしょうか。それだと、高スキルの人員をアサインしてもらうように依頼した、で話が終わってしまいます。

専門知識を要するので、難易度が高く遅延してしまったという問題では採点者に「専門的で難しいって最初から分かってたよね?なんで対策してなかったの?」と痛いツッコミをされるのが予想されます。

考え方として、発生した問題を上司に報告して「そんなの分かってただろ!」と言うような問題を起こさないようにして下さい。「しょうがないな~、次からはちゃんとやってよ!」と言われるような問題が発生したことにしてください。

プロジェクトの問題は一般的な物がお勧め

「遅延が発生しそうになった」という一般的な問題にしておくことで以下のようなメリットがあります。
・テキストの例を参考にしやすい
・一般的な問題であるため、色々な原因を持たせることが出来る
(文字数を稼ぎやすい、対策手法を色々書ける)

おわりに

IPAの問題の講評を確認しても、プロジェクトの特徴で、特徴ではなく概要を書いてしまう人が多いです。

この部分をしっかり書くことで、論文の第一印象が良くなるため、是非ともしっかりとした対策をお勧めします。

 

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