情報処理試験を本当に活用出来ていますか?
ネット上などでは「情報処理資格を持っていても大して評価されない」と批評されます。私も取得はしていますが、この意見には概ね同意します。
社内で仕事が出来る人は資格を持ってない
私の勤め先の場合ですが、全社員に応用情報処理を取得させること目標としています。未取得者は人事面談でフォローされます。一応、取得者には数万円の一時報奨金も出ます。
ですが、社内での仕事のできる先輩は未取得者が多くいます。
理由は、業務に直接的に関係する知識ではないからです。
応用情報では浅く広い範囲を学習する必要があり、仕事には無関係な物も多いです
このため、業務での評価を得るには必須ではない知識も多くあります。
また資格について質問すると「残業も多く、仕事に全力投球しているため、プライベートな時間はリフレッシュに充てたい」と言っていました。
資格を有効に活用するのは難しい
私はそんな会社の中で、基本情報、応用情報、高度情報を3つ取得しました。
確かに、知っていると役に立つ場面もありますが、資格の勉強を通じて仕事がデキるようになったかというと、ハッキリYESとは言い辛い所があります。
同じく、高度情報を取得している先輩も「資格を取ったからと言って、何か変わった訳では無い。」と言っていました。
資格を使ってキャリアを築いた数少ない例
先日、書店で本を物色していると資格を使ってキャリアを築いた方の本に出合ったので、紹介させて頂きます。
「“ワイ流”SE人生 成功の仕方」はサブタイトルで、メインタイトルは「成長する10年で必ずあなたは変わる」です。
著者は確かに「成功例」である
本書には著者の略歴が書かれています。簡単にまとめると以下です。
・30代でミュージシャンからSEに転職
・仕事をしつつ高度情報を全て取得
・独立してITコンサル会社を企業
高度情報を全て取得するのも凄いですが、勉強したことを生かしてステップアップし、ITコンサルの社長にまでなったという事がさらに凄いです。
高度情報を取得しても、それまでとは変わらない人生を送る人が多い中で、紛れもなく、資格を有効に使って成功した人ではないでしょうか。
サラリーマンSEにならない
多くのSEは20代でSEになりますが、そこからは大して勉強しない人が多いです。
ましてや、何年後にどうなりたいから勉強する、と十年スパンで目標を立てて勉強している人はごく少数だと思います。
本書では、企業に雇われるだけで勉強しないSEのことを「サラリーマンSE」と呼んでいます。
著者はサラリーマンSEが多いからこそ、勉強を重ねて行けば他のSEとは差別化できると述べています。
なぜ、情報処理試験の勉強をしたか、方針としてどのように勉強していったかは本書の中で書かれているので、そちらにゆだねます。
おわりに
私は資格を持っても無駄だし、サラリーマンSEとしてやっていく考えでしたが、本書を読んで、再度勉強していく気になりました。
著者の方も30代に入ってからのキャリア形成と、遅咲きであったため、読んでいて励まされる思いでいした。
「なんのために資格を取るの?」と疑問に迷われている方には一読をお勧めします。
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