インデックス型の投資信託として「S&P500連動型の投資信託」に投資している方も多いのではないでしょうか?
「資産の90%はS&P500、残り10%は政府短期国債に投資せよ」
ウォーレン・バフェット氏が奥様に投資について助言した時の言葉です。
本記事では、S&P500を軸に「長期的にアメリカ株を買うならどのような株を買うべきか?」について解説した書籍を紹介します。
バフェット太郎氏推薦の良著
米国株に興味がある方なら「バフェット太郎」さんをご存知かと思います。
2018年に出版された「バカでも稼げる『米国株』高配当投資」という本を書かれた方です。
この方がご自身のブログで「50回以上読んだ本」として紹介されていたのが、「株式投資の未来」という本です。
実際に「株式投資の未来」を読んでみると、バフェット太郎さんがこの本に強く影響されているという事が分かります。
本の内容について
本書の内容を一言で要約すると以下です。
「イケイケ・ドンドンな成長株に投資せずに、安定・着実で高配当な銘柄に投資しなさい」
本書は約300ページ程かけてその理由を説明してくれています。
その内容を簡単にまとめると次の様な事になります。
成長株は企業の業績としては伸びていきますが、「成長株」と認識された段階で投資資金があつまり、株価は上昇してしまいます。
成長株は期待が先行して、本来の妥当な株価よりも高い価格にまで値段が上昇しているのが常で、逆に成長が停滞してくると、株価が下がってしまいます。
このため、安易に成長株に手を出すと損をする事になってしまいます。
また、「S&P500」と「氏の基準で選別した安定・高配当銘柄」の長期的なパフォーマンスについての言及もありました。
検証によると「S&P500は割高」と結論付けられていました。
なぜなら、ある企業の株がS&P500に組み込まれるという発表があると、期待からその企業の株かが上がってしまい、割高となってしまうためです。
その他にも以下の様な興味深いテーマについて検証がありました。
- セクター単位でのリターンについて
- 先進国の高齢化問題と株価の予想について
- 新興国への投資について
(セクターとは、医療・介護等のヘルスケアセクター、鉄鋼・石油製品等の素材セクター、などの業種分類のことです。)
本の感想
本書は「2200円+税」とそれなりの値段ですが、値段以上の価値があったと感じています。
著者の細かな調査結果を知る事が出来るだけでも有用です。
本当にページをめくるたびに目から鱗が落ちる気分であり、「本」を買ったというよりも「宝の地図」を手に入れたという気分でした。
ただし万人にはお勧めしません
この本は良書である事は間違いないのですが、いかんせんページ数も多めで、内容も難し目です。
途中、何度か挫折しかけました。。。
普段あまり本を読まない方にお勧めするなら、バフェット太郎さんが書かれた以下の書籍をお勧めします。
エッセンスを分かりやすく抽出し、株に詳しくない人でも米国株に投資できる戦略を分かりやすく示してくれています。
投資する銘柄も具体的に示してくれています。
終わりに
株を始めた頃は、「この企業は間違いなく伸びる!」と思った企業に肩入れしがちになってしまいます。
そして、割高かもしれないとは思いつつ、これから上がるか・下がるかではなく、買ってもいい理由を自分で作り出して買ってしまい、結局は損をするというパターンにハマる人は多いです。
そうした初心者レベルから一歩抜け出したい人に本書がお勧めです。
ご参考になりましたら幸いです。
以上
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