私は株式投資をしていますが、2020年現在は下記の方針で投資しています。
- 海外ETF(S&P500)の定期買い付け
- J-REITを利回りと格付けを見て購入
- 海外REIT ETFを利回りを見て、タイミングをずらしながら購入
- 個別株は増やさない
この投資方針が吉と出るか凶とでるかは、将来になってみないと分かりませんが、投資方針を考える際に参考にした本について紹介します。
「海外ETFとREITで始めるインカムゲイン投資の教科書」を読んだ経緯
これまでは、個別株への投資をメインにしてきましたが、やはりインデックスよりも高い利益を出すのは難しいと感じています。
私の投資への考えは以下のような物です。
- 長期的に投資をする考え
- 将来的には、分配金・配当金を生活の足しにしたい
- リスクを大きくとって、資産を数倍にしようとは(あまり)考えていない
REITについてはあまり知らなかったのですが、なんとなく利回りが良いという事は知っていました。
REITは分配金の利回りが高い物が多く、不動産という比較的安定した物に投資するため、個別株よりも安定し、インデックスより高利回りが得られるかもしれない、という思惑から本書を手に取りました。
REITについて学んだ内容を全部書くのは量的に厳しい(&著作権的に問題がある)ので、どんな事が書いてあったか+α を書かせて頂きます。
そもそもREITって何ですか?
REITとは日本語で言うと「不動産投資信託」です。
投資家から資金を募り、オフィスや商業施設等の物件を入手し、その賃料や売却益を分配金として出資者に還元する投資商品です。
REITの中でも、日本の法律である「投資信託及び投資法人に関する法律」に従うものをJ-REITと呼びます。
J-REITの変遷について知っておくべきトピック
J-REITの投資商品としての魅力を判断するには、過去の歴史を知っておいた方が良いです。
というのも、かつてはあまり良い投資商品ではなかったからです。
本書で解説されているトピック
先ずは、J-REITの歴史について解説されていました。
- リーマンショック前にはJ-REIT投資がかなり過熱していた時期があった
- かつては、J-REITは不良物件のゴミ箱と言われていた
- リーマンショック時には、資金がショートする(株でいう倒産になる)J-REITもあった
- 2010年12月に、日銀が経済対策の一環としてJ-REITを買う事を発表した
- かつてはゴミ箱だったJ-REITも運営が改善されてきた
J-REITがなぜゴミ箱と呼ばれるか
REITは高利回りで魅力的な商品の様に見えますが、注意すべき点の1つが「ゴミ箱」になっていないかという事です。
仮に、「A不動産開発」という企業と、「A不動産投資法人」というREITの法人があったとします。
※「A不動産開発」は「A不動産投資法人」の親会社のポジションにあります。
こうした場合、親会社の地位を利用し、自分に有利な条件で「A不動産投資法人」に物件を売りつける事があります。
かつては、実態よりも割高な物件、条件の悪い物件を買わされる事もあったため、J-REITは不良物件のゴミ箱と言われていました。
投資する前に知っておくべきJ-REITの知識
J-REITを購入する際には、色々と調べた上での購入をお勧めします。
調べるにあたり、どんな情報を見れば良いかをまず知らないといけません。
本書を読めば、その指針を得る事ができます。
本書を読んで得られる知識
実際に投資するにあたり、これは押さえるべきだろうという点です。
- REITの種類について(住居系、オフィス・店舗系、ホテル系)
- 分配金利回りが高すぎる場合の注意点(REITは簡単に高利回りにできる)
- REITの指標(NAV、NOI利回り)
- 現物不動産とREITの保有者の考えの違い
- REITは株に比べて値動きが荒くなりがちという事
- REITの海外ETFという選択肢と注意点
補足1:物流系リートについて
本書には物流系のリートに関する説明がなかったので、ここで補足します。
物流系リートはその名の通り、物流施設(ネット通販等の商品を格納しておくための倉庫)のリートです。
今後のネット通販の需要は拡大する事が見込まれているため、それに合わせて物流系RETIにも値上がり期待から注目されています。
2020年には、コロナの流行でネット通販需要が高まり、物流施設の需要が高まった事もあり、大きく値上がりしました。
物流施設について知っておくべき特徴として、人が長時間滞在する事を前提とした住居やオフィス等に比べると、内装等のコストが低いため、建設コストが安く済むという点があります。
もし、物流施設の需要が高まり、物流系REITの価格が上がったとしても、一過性の物になる可能性もあります。
というのは、物流施設自体は建設しやすいため、物流施設の需要が継続するなら、追加で建設され、結果として需要供給はバランスされる可能性があるためです。
補足2:海外REIT
本書が執筆されたのが、2014年であるため、最新のREIT商品を掲載できていません。
例えば、海外REITのETFで言うと「NEXT FUNDS 外国REIT・S&P先進国REIT指数(除く日本・為替ヘッジなし)連動型上場投信 (東証 2515) (2017年上場)」等です。
海外REITのETFは信託報酬が1%程度もある物も少なくないのですが、これは税抜き0.17%と良心的です。(分配金の利回りは、2020年9月時点で概ね年3%程度です。)
日本以外にも分散投資をしたいという人は、海外REIT ETFを検討してみるのも良いと考えます。
おわりに
株式投資をやっていてもREITについてはあまり知らない人も多いのではないでしょうか。
決算資料を作る時に載せる情報が多過ぎて取捨選択に困るのが株、決算資料を作る時に載せるための情報が少なすぎてかさましに困るのがREIT と言われます。
REITは株に比べて、仕組みがシンプルであり、透明性も高いため人によっては株よりもREITの方が向いているかもしれません。
本書には、REIT以外にも債権や為替に関しても書かれているため、投資の知識を増やしたい方は一読してみるのも良いと思います。
申し訳ないのですが、損失が出た場合でも責任は取れませんので、紹介した内容は選択肢の1つ程度に思って頂き、最終的にはご自身でご判断下さい。
以上
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