私はSEとして働いていますが、テレワーク化の波には乗れていません。
ただ、業務の都合上、機密部屋というオフィスフロアとは異なる部屋に引きこもって作業する事は多いです。
そうなると、先輩方とは日に1回程度しか顔を合わせない日も珍しくありません。
先輩方や同じチームの人と顔の見える距離で働けないと、不便に感じる事も多いです。
最近はテレワーク、リモートワークが推進されていますが、人の顔が見えない距離で働く場合には、特に論理力が大事だと感じます。
本記事では、
- なぜテレワークには論理力が重要か
- 論理力を鍛えるために意識したい事
について書かせて頂きます。
テレワークで困る事
テレワークだと相手の状態が分からない
テレワークで困る事といえば、相手の顔が見えない事です。
というのは、仕事をしていると、質問や相談したい事がでてくるものです。
顔の見える距離で仕事をしていると、相手の様子を伺ってから話しかける事ができます。
別の人と重要そうな話をしていたり、もの凄く集中していそうな雰囲気であれば、話しかけるのは後にしようと判断できます。
ただ、同じ場所で仕事をしていないと、相手の様子を伺うというのは出来ません。
相手の時間を奪わないために注意したい事
例えばなのですが、集中している時に電話等の割り込みが発生すると、そこで集中力が途切れてしまいます。
割り込み等があると、元の集中した状態に戻るのに5分くらいかかると言われています。
実際に、集中している時に話しかけられるのを嫌がる人も多いのではないでしょうか。
電話を減らすとなると、急な割り込みを避けられるメールで質問や相談をする事が増えます。
論理力がなぜ必要か
メールのデメリット
直接会って話したり、電話で話す場合に比べて、メールには次のようなデメリットがあります。
- 伝えたい内容を文章にする必要がある
- タイムリーな返信は期待できない
こうしたデメリットをカバーするのに役立つのが論理力です。
論理力が必要な理由
なぜメールでは論理力が重要かといえば、次の様な理由があるからです。
- 内容を分かりやすく、端的にまとめるため
- メールの作成に時間をかけ過ぎない様にするため
- タイムリーな返信は期待できない分、先の事を考えて送る必要があるため
直接会って話ができるなら、相手の反応を見ながら説明を付け足す事もできますし、疑問点は相手からその場で質問してもらう事もできます。また、身振り手振り、表情、声量といった非言語的なコミュニケーション能力も使えます。
メールでは、文字で全て伝えるため、直接話す場合より、内容をよく精査して伝わりやすくする必要があります。
文字で伝える事が苦手な場合、メール1通にやたらと時間がかかったり、相手にちゃんと伝わらない文章になってしまいます。
また、メールの記載内容が不十分だと、追加の説明を要求されてしまい、求める回答を得るために時間がかかってしまいます。
論理力が高い程、短い時間で分かり易く内容を伝えられるので、スムーズにやりとり出来ます。
他にもある、論理力のメリット
論理力が高いと、記憶力や思考力といった点でもメリットがあります。
論理力があれば記憶力を補強する事ができます。
論理的なまとまりを意識することで、内容を系統立てて整理する事ができます。
系統立てて整理できた物事の方が、意味が分からない物よりも遥かに記憶しやすくなります。
また、論理力は思考力にも影響します。
人が一度に同時に考慮できる物事の数には限りがあります。複雑な物事を考える場合には、色々な事を考慮しなければいけません。
この時、論理力が高いと、個々の情報を整理することで1つの固まりとして捉える事ができます。
そうして、1個1個の固まりを大きくする事で、より多くの情報を扱えるので、複雑な思考もできる様になります。
論理力を鍛えるのに適したものは?
論理力と言われても、抽象的な感じもして、鍛え方が分からないとお思いではないでしょうか。
もしくは、特別にトレーニングしないと鍛えられないとお思いでしょうか。
安心して下さい、論理力はそれほど難しくない行為で鍛える事ができます。
論理力を鍛える方法
論理力を鍛える手軽な方法は、論理的な文章を読む事です。
論理的な文章とは、文章のまとまりや関係がはっきりしている文章の事です。
論理的な文章を内容を、ちゃんと内容を理解しながら読む事で、論理を読み解く力を鍛える事ができます。
勿論、書くトレーニングでも論理力を鍛える事ができますが、書くのは読むのに比べるとハードルも高く、継続するのも難しいです。
だから、まずは読むトレーニングをお勧めします。
読むトレーニングを繰り返して行くうちに、論理的な思考力も高まるので、文章を書く際にも論理的に書ける様になってきます。
お勧めの教材は?
論理力を鍛えるのものとして、以下の2つをお勧めします。
- 新聞のコラム欄
- 新書
(新書とは、文庫本と同じくらいのサイズで、文庫本よりは少し縦に長い本です。内容も、評論文っぽいのが多いです。)
子供の頃に、先生から新聞のコラム欄を読む様に進められた人も多いのではないでしょうか。
私も、小学生の頃に親に音読させられていました。
新書は、難しい内容を扱っている事も多く、取っ付きにくいイメージもあるかと思います。
ただ、新書は専門家が一般の読者に向けて書いたものであり、なるべく分かり易く書かれています。
分かり易い文章にするために、文章の論理構造もしっかり検討されたものになっています。
本を読む習慣というのは、ただ知識を得るだけでなく、論理力を鍛えるのにも役立ちます。
余談:テレビやYouTubeで論理力は鍛えられる?
最近は色々なYouTubeチャンネルも増えて来ましたが、YouTubeやテレビで論理力を鍛えられるかというと、あまり期待できません。
テレビやYouTubeでは、動画により伝える事ができるため、文章に頼らなくても映像だけでも多くの事を理解する事ができてしまいます。
このため、文章だけの場合に比べると、言葉としての論理がしっかりしていなくても内容が理解できてしまうい、論理的な思考力を鍛えにくいです。
また、話し言葉(口語)か書き言葉(文語)かといった違いもあります。
話し言葉を文章に書き起こしてみると、主語と述語が対応していなかったり、文章としてのまとまりが欠けていたりする事も多いため、論理力を鍛えるには向いていません。
複雑な物を分かり易くするという点では、動画も役に立ちますが、論理力のトレーニングには文章をお勧めします。
まとめ
テレワークをするために身に付けておきたいのが論理力です。
論理力は特別な訓練でなくとも、新聞のコラムや新書を読むだけでも鍛える事ができます。
論理力の様な基礎的な能力は身に付けておくと、色々な場面で役立ちますので、時間を割いてトレーニングをしても損はしません!
ご参考になりましたら幸いです。
以上
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