「サピエンス全史」は全世界で1600万部以上も販売されたベストセラーであるため、タイトルを見聞きした事がある人も多いと思います。
私も興味を持った本だったのですが、その分厚さから読むのをためらっていました。
ですが、活字で読むだけでなく、漫画で読む・朗読版で聞くという方法もあると気が付き、それぞれを試してみました。
「漫画 サピエンス全史 人類の誕生編」のレビュー
目次と本編の概要について
「サピエンス全史」は上下巻に分かれる大作であり、漫画化も大変な様で、2020年現在、ある程度のまとまり単位で漫画化を進めるプロジェクトが進行中です。
「漫画 サピエンス全史 人類の誕生編」では、原作の中でも、人類の誕生から農耕を始める手前までの部分を漫画化した作品です。
以下、本書の目次と簡単な概要です。
- サバンナの反逆者
- 人と動物の違い、ホモ・サピエンスと他の人類(ネアンデルタール人たち)との違い、なぜホモ・サピエンスが生き残ったか
- 虚構の達人
- ホモ・サピエンスに特有の想像上の現実を信じる能力
- 性と嘘と洞窟壁画
- 狩猟採集民の生活について
- 大陸をまたにかける連続殺人犯
- 人類と動物の大量絶滅について
本書の感想
先ず、読み易かったかどうかですが、とても読み易かったです。
説明の様な長いセリフもしばしばありましたが、漫画の絵による説明もあったので、2時間程度で読む事ができました。
また、内容もおもしろかったです。
特に興味を持ったのが、
- 「想像上の現実を信じる能力」が人類の繁栄に大きく関わる能力であったこと
- 狩猟採集民は、ひょっとすると我々よりも豊かで恵まれた生活をしていたかもしれないこと
という事です。
想像上の現実(虚構)を信じる能力があったからこそ、我々はネアンデルタール人達との生存競争に勝つことができ、大きな集団を形成したり、他のグループの人達と交易をして発展する事ができたそうです。
また、動物界にも群を作る種族は沢山いますが、人間と他の動物の群は何が違うか?について知ることができます。
歴史について学んでいる時に面白いと感じるのは、今までは関係ないと思っていた事が、実は繋がっているというのを知った時だと考えています。
本書では、なぜ人類が発展してきたかというのを、人類の誕生までさかのぼって最初から分析・解説してくれるので、人類の歴史に繋がりを感じる事ができる点で面白さを感じます。
また、古い歴史を知る事には単純にロマンを感じます。
実は脳のボリューム的には、現代人よりも狩猟採集民の方が大きかったり、栄養的にも狩猟採集民は恵まれていた事、そうした事を知ると、現代人って実はそんなに大したことは無いのかな、という感じになります。
なんというか、現代人は昔の人より優れているといった先入観を捨てさせられ、実はちっぽけな存在なのかもしれないと。
自分自身の姿を改めて捉え直させられます。
ボリュームもそれなりにあり、考えさせられる部分も多い作品なので、時間のある時にゆっくり読む事をお勧めします。
面白い本であったため、続編が出版された際には購入する予定です!
朗読版(Amazonの聞く読書)でのレビュー
感想
正直、最初は驚きました。
再生時間が11時間と思っていた以上に長かったためです。
ただ、本を音読するスピードは、黙読するスピードに比べるとずっと遅いことを考えると、こんなものかと思いました。
朗読のスピード自体は特に遅いと感じることはなく、男性の落ち着いた声での音読であり、特に違和感は感じなかったです。
最初は11時間は長いと思っていましたが、家事の合間に聞いていると、2週間かからない内に聞き終わりました。
内容も聞いて分からないということはなく、1回通り聞けばだいたい分かりました。
個人的には、人種差別・男女差別が道理に合わないことの説明が、気付かされる内容であり、色々な人に知って欲しいと感じる内容でした。
Audibleは年間を通して入会キャンペーンをしており、1冊だけ無料で聞くことができます。
私は入会キャンペーンを利用したので、サピエンス全史(上)を無料で聞くことができました!
サピエンス全史を読みたいけど、紙の本だと読むのに自信が無い人には、Audibleがお勧めできます。
サピエンス全史(上) 文明の構造と人類の幸福 サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福
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ご参考になりましたら幸いです。
以上
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