繊細さんや、引っ込み思案な方、空気を読むタイプの人は言いたい事を言わずに我慢してしまう場合が多いのではないでしょうか。
そうした人達にお勧めしたいのが「アサーション」というスキルです。
アサーションとは?
アサーションの基本的な意味
assertionとは「主張」という意味の英単語です。
ただし、コミュニケーション技法としてのアサーションは
- ×:一方的に自分の意見を主張する
- ○:誰にでも自分の意見や気持ちを表明する権利がある
という考えに基づくものです。
お互いに自分の考えを表明し、お互いにそれを尊重することで、より良い関係を築く事を目的としています。
アサーションの基本的な技法
具体的なアサーションの技法として「DESC法」を紹介します。
DESC法とは、下↓で説明する4つの頭文字を組み合わせたものです。
- D:Describe(描写する)
- 明らかな事実を、良し悪しの判断を除いて描写する
- E:Express(表現する)
- 描写した事実について、自分の感情、考えがどうであるかを表現する
- S:Specify(提案する)
- どうしたらよくなるか、どうして欲しいかを提案する
- C:Choose(選択する)
- 提案に対して、相手に肯定/否定などを選択してもらう
明らかな事実や、自分の感情といった、相手と議論になりにくい所から話し始めるのがポイントです。
こうする事で、相手に反感を持たれない所から話を始める事ができます。
アサーションは、取り合えず自己主張する事が目的ではなく、お互いに良い関係を築く事が目的です。
アサーションの本を選ぶ上での注意点
日本人に合った内容か
アサーションはアメリカから日本に輸入されたコミュニケーション技法です。
このため、そのままでは日本人の柔らかいコミュニケーションには合わない場合があります。
使う方も使いにくいため継続しにくく、使われた方もいい気分にはなりません。
もし、アサーションの本を選ぶ場合には、日本人が実践しやすい内容になっている本をお勧めします。
アサーションのおすすめ本
マンガでアサーションを理解できる
本書は、
自己表現が苦手な女性がアサーションを知る事で、周囲の人達と上手くコミュニケーションを取れる様になっていく、
というストーリーを通じてアサーションを理解する事ができます。
本書のポイントは以下です。
- マンガなので読み易く、理解しやすい
- マンガと解説パートは約半分ずつ
- 日本ではなく、アメリカよりのアサーション技法
正直な感想としては、アサーションを使っている際の主人公の上司に対する態度が、日本では反抗的とも取られそうな態度であり、真似するのは怖いと思いました。
それでも、マンガなのでサクサク読めるため、アサーションの概念を理解するのにはお勧めです。
日本人がアサーションを使うためのポイントが提示されている
本書では、日本でアサーションを使う場合はどうするべきか、といった考察があるため、読んでそのまま使いやすい内容になっています。
マンガではないですが、全体的に読み易く分かり易い内容になっています。
電子書籍版しかありませんが、1時間位で読める本なので、スマホ等でも苦にはならないと思います。
アサーション本の中では価格が安価なので、とりあえず1冊という方には、これがお勧めです。
アサーションに関する一番詳しい本
この本は他のアサーション本と比べて違うのは、心理学部の教授として、家族やカップルのセラピーを行っている人が書いた本であるということです。
このため、ただアサーションの技法を解説するだけでなく、次のようなことも解説しています。
- どういった思い込みが原因で、夫婦・カップルの間で問題が発生するか?その思い込みの種類について
- アサーションが必要となることがあった場合、自分の心理として意識しておくべきことはなにか
- アサーションを使ううえで、控えめな性格の人と強気な性格の人がそれぞれ意識するべきことはなにか
少しボリュームのある本ですが、この本を読んでおけば、アサーションに関して深く理解することができます。
まとめ
言いたい事を我慢する事で人間関係が上手くいっている様な気がするときもあります。
ですが、そうした我慢するタイプの人は人付き合いが疎遠になりがちで、結局は人から離れて行ってしまう事も少なくありません。
それでは、本当の意味で良い関係を気付けた事にはなりません。
アサーションを身に付けられれば、そうした人間関係を変える事ができると考えています。
ご参考になりましたら幸いです。
以上
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