プロジェクトマネージャ試験を受ける場合のよくある疑問と回答
プロジェクトマネージャ試験を受ける方には、「実際にプロジェクトマネージャをした事が無くても合格出来るのか?」という疑問をお持ちの方もいると思います。
その答えはYESです。
勿論、プロジェクトマネージャの経験があった方が有利ですが、無くても十分に合格できます。
会社に入って1年目程度のキャリアだと余程優秀な方でないと合格は厳しいですが、2年目位からならば合格出来るのではと考えています。
以下にその理由と、どうやって試験の論文を書けば良いかを解説します。
プロジェクトマネージャ未経験者でも合格できる理由
実際にマネジメント経験が無い人でも、誰かに自分の業務を管理(マネジメント)してもらった経験ならあるのでは無いでしょうか。
例えば以下のような経験は無いでしょうか。
- 自分の業務で何か問題が起こり、上司に問題の説明をしたり、対策案の検討をした経験
- 他のメンバーが問題を抱えた場合にどう対処するか見ていた経験
もっと具体的に言うと、以下の様な事です。
- 任されている作業の進捗が遅れてきた
- 上司に報告すると、今持っている作業の優先度を指定された
- 優先度の高い物から順に片づけることで全体のスケジュールには影響が出ない様にした
普通に働いていれば上記の様な事を経験したり、見たり聞いたりしたのでは無いでしょうか。
そういった経験は、論文を書く上でとても役に立ちます。
実際にプロジェクトマネージャという役割をやった事がなくても、実際のプロジェクトマネージャの働きぶりを知っていれば、論文を書くことは可能です。
私は具体的にどうやって論文を書いたか
私自身、プロジェクトマネージャの経験は有りませんでしたが、問題のあるプロジェクトにアサインされた事はありました。その経験を元に論文を書いて試験に合格することが出来ました。
論文試験の対策は以下の方法で行いました。
①経験の棚卸
論文のネタの洗い出しのために、経験したプロジェクトについてどういう問題があり、プロジェクトマネージャはどうしていたかを一通り棚卸ししました。
自身の経験を振り返りながら、あの時のプロジェクトマネージャがやろうとした事はこういう手法だったのだな、と復習する事が出来ました。
例えば、クリティカルパス上の作業に人を投入していたが、それはクラッシングという手法なのだな、といった具合です。
②オリジナルプロジェクトの作成
棚卸ししたネタとサンプル論文を参考に幾つかの、「全くデタラメではない架空のプロジェクト」のストーリーを作成しました。
プロジェクトのストーリーを作成する際に、以下の点を盛り込むようにしました。
- いつどのような問題が起こった(起こりそうだったか)
- 問題に対して、取りうる対処法はどんな物があるか
- 今回はどんな対処をしたかとその理由
特に、起こった問題(起こりそうだった問題)は最低でも2つは盛り込むようにしました。
全て想像で話を作るのでは無く自分の経験を基に話を作る事で、他にはどんな問題があり得たかを考えやすくなります。
恐らく、論文を書いていると規定された文字数に足らずに、もう少しネタが欲しくなる時があります。
全くの作り話に何かを付け足そうとすると、話に矛盾が生じやすくなりますが、自分の経験をベースにすることで、話を付け足すのも容易になります。
③シミュレーションを繰り返す
作成した架空のプロジェクトで自分がプロジェクトマネージャーになったつもりで、どのフェーズでどんな問題が起こりどういう対応をしたかのシミュレーションを繰り返しました。
実際の現場をイメージし、誰がどうしたかもイメージしながら、メモを見なくてもシミュレーションが出来るようにしておきました。
こうする事で、話の矛盾点は無いかを確認できます。
また、実際の試験では、「あなたが経験したプロジェクトについて、○○○の問題について書け」等の制約が与えられます。
この時に、シミュレーションがしっかりしていると、○○○の問題が起こりうるのはどこか、という事を直ぐに想像できます。
まとめ
プロジェクトマネージャの経験が無くても試験に合格する事は可能です。
プロジェクトマネージャ試験で問われるのは、何年プロジェクトマネージャをやったかではなく、プロジェクトマネージャに必要な能力があるか否かです。
プロジェクトマネージャに必要な能力の1つは「プロジェクトの進行を予測し、必要に応じて対処する」能力です。
将来を予測する能力があれば、プロジェクトの初期条件(メンバ・期間等)さえ決まれば、実際に経験していないプロジェクトでも将来像や起こりうる問題を予測する事ができます。
完成度の高い予測ができれば、説得力のある論文も書けるため、試験に合格できます。
プロマネ試験の対策には以下の記事もご参考にどうぞ
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