システムエンジニアの仕事の範疇はふわっとしている部分もあり、最初の頃にはどんな事を勉強すれば良いのかよく分からない事もあるかと思います。
システムエンジニアには、金融系やインフラ系などの種類もありますが、どこにいっても共通的につかえる「スキル」というより「地力」の様な物があります。
SEとして働いたけど、いまいち仕事が出来ないと感じている方もいらっしゃるかもしれません。
ある日突然成長する方法はなく、地道にできる事を積み重ねていくしかありません。
私は今年でSEとして9年目ですが、「自分が1,2年目の時にこの本を読んでおけばもう少し楽に成長できた」と考える本を紹介させて頂きます。
新人システムエンジニア(SE)にお勧めの本
システムエンジニアとして仕事をするための基本
取り敢えずシステムエンジニアになったものの、どういったスキルをどう身に付けて行けば良いかが分からない、という状態の方も多いかと思います。
私もそうでした。特に、OJT方式(O:お前が、J:自分で、T:トレーニング)という放任教育主義の環境に置かれると成長するのに時間がかかってしまいます。
指導者の下で教育されるのと、自分で手探りで進めて行くのとでは、業務の効率も成長速度も全く異なります。運良く優れた指導者にあたれば良いですが、そうでない場合は自分で勉強する必要があります。
その様な場合、本書はSEとして基本的な以下の事を理解するのに役立ちます。
- システム開発の流れはどんなものか
- チームでシステムを開発するとはどういうことか
- システムエンジニアとして成長するために必要なこと
3年位働けば、本書に書かれている事は一通り経験・実感することになると思います。逆に言うと、入社して1,2年目の方は本書が参考になるかと思います。
メンテナンスし易いコードを書くためにお勧め
学生の頃のプログラミングでは取り敢えず動けば良いという感覚の人も多かったと思います
プロとして製品コードを作った場合、その後のメンテナンスを考慮すると、自分が作ったコードは自分よりも他人が読むことの方が多いです。
このため、他人が読んで内容を理解しやすいコードを書く必要があります。
あまりトリッキーなコードを書くと、他人に処理内容を誤解されてしまい、そこから不具合の原因になることがあります。
感覚としてはコードを書くのは、数学で数式を書くよりも、国語の文章を書く感じに近いです。
読み易い文章にするためのコツがあるのと同様、読み易いコードにするにもコツがあります。
本書はそうした、製品としてメンテナンスし易いコードを書くコツを身に付けるのに適した本です。
定型作業の効率化にお勧め
PC操作のショートカットと共に覚えておくと劇的に作業スピードが上がるのが「エクセルのVBA」です。
私はC言語は使えたのですが、VBAという新しい言語を覚えるのが面倒でVBAは使わずに手で作業していました。
ただ、数百ファイルにも渡る仕様書をエクセルで作る事になった時に、自動化しないと大変なことになると思い、VBAを使う事にしました。
VBAは決まったルールでエクセルを編集する際には強力です。人間だと集中力が切れたり、ミスをしたりする作業を数秒~数分でやってくれます。
癖のある言語でもないので何か1つでもプログラミング言語をマスターしていればVBAのハードルは低いです。
寧ろ、何か1つ言語をマスターしておきながら、VBAをやらないのは勿体ないです。
紹介している書籍は、仕事でよく使いそうな便利なプログラムに絞ってくれているので、一通り読んでおけばVBAを効率的に身に付ける事ができます。
残業や見積もりの対策をしたい人にお勧め
システムやソフトウエアというのは、ソースコード、つまりは文字や記号で作ります。
機械などのものづくりでは、3次元的なモノとしての形、大きさなどがイメージしやすいですが、ソースコードの完成形のイメージは感覚では捉えにくいです。
このため、簡単にできると思って作り始めても、実際にやってみると思っていた以上に難しかったという事はよくあります。
スケジュールを立てる段階では簡単にできると思っているため、本当に必要な期間よりも短い期間にしてしまい、帳尻を合わせるために残業したり休日出勤をしたりという事になってしまいます。
こういう事を慢性的に行っていると、プライベートな時間は無くなるし健康にも良くないしで良い事はありません。不健康がたたり、プログラマーの方で40代で脳梗塞になり、低所得者層に転落した人もいます。
こうした事を防ぐために、見積もりを精確に行い、無理のないスケジュールを組むことが必要です。
本書では、教科書的なやり方とは少し違う、現場での経験による「仕事の見積もり方」や「どうしたら効率的に終わらせる事ができるか」のノウハウを学ぶことができます。
業務効率の改善に必要な文章術の獲得にお勧め
生産性の高いSEといえば、すごいスピードでコードを書いていくSEを思い浮かべるかもしれません。
実際にSEとして1年程度働くと分かるのですが、意外と文章を書くことも求められます。
もし、文章を書くのが苦手だと以下のデメリットがあります。
- メールを書くのに時間がかかる
- 設計書を書くのに時間がかかる
- 不具合が発生した時の問題報告書を書くのに時間がかかる
- 自分が書いた文書の分かり難い箇所に関して質問されるため、作業中断、遅延しやすい
分かりやすい文章を書くのは、自分やチーム全員の仕事の効率化に役に立ちます。
これまでにも文章を上手く書こうと思ってみたが、方法が感覚的で分かり難いと思った経験はないでしょうか。
本書は、どうすれば文書が上手く書けるか具体的に書かれているため、参考になる点が多いです。
例えば以下の様な点です。
- 「良くない文章の例」と「改善例」が説明されている
- 文章をレビューする際に意識すべきチェックリストが載っている
他にも具体的で助かる理由は、文章一般についての説明ではなく、SEが作成する文章の種類ごとにコツを説明している事です。
文章の種類とは以下です。
- 技術文書
- メール
- 提案書
- 障害報告書
文章を分かり易く書く能力は、どの職場でも何歳になっても必要な能力であるため、早めに身に付けておくと重宝します。
自分で勉強する姿勢が必要
SEとして就職された方で、希望の会社、希望の部署に入れなった方もいるかと思います。
学生の頃の評価や適性で決められてしまいますが、学生の段階での差や新人の頃の差というのは、それ程大きな差ではないです。
そして、プライベートで継続的に勉強し続けられる人も少ないため、継続的に勉強し続ければ一目置かれる人材になることが出来ます。
自分で自分を成長させていける人なら、仕事ができる人になるのは難しい事ではなく、仕事ができる人になれば、給料は元より、仕事もある程度選ぶことができるようになります。
一つ覚えておかなければいけないのは、就職先の上司は新人をある程度使えるレベルまでは引き上げてくれますが、その後は自力で成長していく必要があります。
後輩を育てるのも、時間が十分に取れなかったり、自分のライバルになられると困ったり等々、大人の事情が絡むものです。
今は小学生や中学生の子が、ネットで自分でプログラミングの勉強をしてものを作る時代です。自分のやる気さえあれば誰でも有用な情報にアクセスしてスキルを身に付けていく事ができる、やったもの勝ちの時代です。
ご参考になりましたら幸いです。
以上
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