「紙の本と電子書籍はどちらの方が勉強に向いているか?」
資格の勉強をしていると本が山積みになってしまうため、電子書籍の利用を考えている方もおられると思います。
よく「1冊をやり込め!」という本を見ますが、難しい試験の対策には、内容が分かり易い入門書から始めて、専門書や問題集を買っていると結構な量になります。
基礎から応用までしっかり勉強していると、関連書籍でタワーができる事もあります。
私はネットワークスペシャリストという試験を受ける際に、電子書籍と紙の本の両方を使って勉強したので、その時の経験を元に、電子書籍書と紙の本のどちらが良かったかを書かせていただきます。
電子書籍を使う事のメリット
分厚いテキストを持ち歩かなくて良い
資格のテキストは分厚い物が多く、厚みが3,4cm程度ある物もあります。このサイズのものを毎日持ち歩くのは辛いですが、電子書籍なら手軽に何冊でも持ち歩けます。
勉強時間が増えた
当時はまだkindleは持っていなかったので、電車の移動中などにスマホで読んでいました。
スマホに電子書籍を入れておけば、ちょっとした待ち時間などに読むことができます。
分厚いテキストを一度に読むのは余程の気合がないと無理ですが、隙間時間の様に短い時間だと高い集中力維持して読めるというメリットもあります。
参考書を処分せずに済む
ある資格に合格しても、より高度な資格に挑戦したり、実務に使うために資格の参考書で復習してくなることがあります。
資格試験は1級・2級・3級のように、下位のレベルから上位のレベルに向けて順に取得することもあります。そんな時に、下位の資格試験の参考書は、上位の資格の勉強をする際のウォーミングアップに使えます。
紙の本だとスペースの都合で保管できる本の冊数にも上限がありますが、電子書籍なら再ダウンロードサービスもあるので、何冊でも保管しておくことができます。
人に何の勉強をしているかバレない
会社の昼休みなどに参考書を読んでいると、厚みで参考書とバレます。
勉強している内容が業務に直結しない場合は「あいつは仕事に関係ない事を一生懸命やっている、けしからん!」と思われる事もあります。
上司にしてみれば、貴重な集中力を仕事に100%使って欲しいというのが素直な所でしょう。
また、資格の勉強でなかったとしても、自身のキャリアについて考える本を読むと「転職するのか?」と思われたり、投資の本を読むと「本業で頑張って稼ぐ気がないのか?」と思われる事もあります。
電子書籍なら上司や同僚を気にする事なく本が読めるので、会社での読書がストレスフリーになります。(勿論、休憩時間中の話です。)
お風呂・サウナ・ベランダ・公園等どこでも勉強できる
リフレッシュのためにお風呂やサウナが好きな人も多いと思います。
お風呂やサウナで読書をすると本が湿気を吸収してページが歪んでしまいます。
外で読書をすると、本が日焼けをしたり、風でページがめくれたりといった難点があります。
Kindle Paperwhite 防水機能搭載の様に防水機能のある端末を使えば、お風呂でも水に濡れる心配をせずに本を読む事ができます。
また、Kindleの画面は屋外での読書でもしやすいように、反射を抑える加工がされており、外でも読みやすいです。
テレワーク等で家にいる時間が多い人にとっては、ベランダで読書をするだけでも日光浴や気分転換になります。
ウェットティッシュ等で拭ける
電車やカフェ等で勉強していると、近くでマスクもせずにくしゃみをされる事もあります。知らない人のつば等が飛んでくる場合もあります。
電子書籍の場合は、本体をウェットティッシュ等で拭く事ができます。
紙の本の場合だと、水分を含ませるとシワシワのゴワゴワになってしまい、見た目も悪くなり、ページもめくり難くなってしまいます。
綺麗好きな人は電子書籍がおすすめです。
時代の流れ、ペーパレス化に慣れる
2020年に入ってから、リモートワーク・在宅ワークを導入する企業が増えて来ました。
家で仕事をする場合、資料は電子データで扱うのが基本になります。
セキュリティの問題で印刷しては駄目な資料があったり、カバンに入れて持ち帰ることができる資料の量には限界があります。
また、時代としてもペーパレス化が進んでおり、NEC等では出社した場合でも、会議の資料は印刷せずにタブレットで読むのが基本になっています。
電子書籍に慣れていれば、タブレットやPCで資料を読んで作業するのも違和感なく行えます。
電子書籍のデメリット
スマホだと字が小さくて読みにくい
Amazon等で電子書籍を買おうとすると、時々「本電子書籍は固定レイアウトのため7インチ以上の端末での利用を推奨しております」といった注意書きがある本があります。
これは、ページ全体を1つの画像の様に扱っているので、スマホの画面などで文字サイズを調整して読んだり、書籍内を特定のワードで検索したりできない事を表しています。
買った参考書が固定レイアウトの形式だったので、スマホだと文字が小さく読みづらかったです。
文章や図にコメントを書き込み難い
ページの隅に小さい文字でメモを書き込んだりといった事はできません。
一応、kindleではメモ機能はありますが、本文中にメモ用のリンクボタンが追加される仕様でクリックしないとメモの内容が確認できない不便さがあります。
私は基本的にマーカーを引いたり、書き込んだりはしないタイプなので、特に不便さを感じませんでしたが、色々と書き込むタイプの人には向きません。
結論:会社や電車等でも勉強する人には電子書籍がお勧め
人目を気にせずに、いつでもどこでも勉強できるというメリットが電子書籍にはあります。
勉強で重要なのは「いかに反復学習する時間をとるか」です。
エビングハウスの忘却曲線によれば、人は学習した事を24時間後には67%も忘れてしまいます。
いつでも思い立った時に勉強をできる環境を整えておけば、繰り返し学習する事で記憶が残りやすくなります。
私は学生の頃は京都大学に通い、今もSEとして働いており、勉強に関しては人一倍頑張ってきました。
その経験からは、ノート術等の勉強法よりも、どれだけ集中して、どれだけ繰り返したかの方が大事であると感じています。
特に、社会人になると勉強時間を確保するのも難しくなるため、少しでも勉強時間を増やす工夫が必要になります。
単純に考えて、紙の本がないと勉強できない人と、電子書籍端末を常に持ち歩いている人では、電子書籍端末を持ち歩いている人の方が勉強する機会は増えます。
勉強道具を忘れた場合でも、少し画面は小さくなりますが、電子書籍を使いこなしている人ならスマホで勉強する事ができます。
いつでも思い立った時に勉強できる環境に投資する、という意味で電子書籍での勉強環境も整える事をお勧めします。
おわりに:中国人留学生に聞いた勉強の話
彼が勉強していた場所
私が大学の頃に、中国人留学生から勉強に関する苦労話を聞きました。
彼は全寮制の高校に通っていたのですが、就寝時間が10時と早く、その時間には照明が全て消されてしまっていたそうです。このため、夜に勉強しようと思っても勉強する事ができませんでした。
唯一明るかったのがトイレであったため、彼は夜はトイレに行って勉強していました。
ただし、同じことを考える人は他にもいたためトイレの奪い合いがあったそうです。
勉強するデバイスがどうだ、紙の本じゃないと読んだ気がしない、場所はカフェや自習室じゃないと嫌だ、贅沢を言い始めたらきりがないです。
一番大事なのは、場所や手段にとらわれず、少しでも勉強しようという気持ちではないでしょうか?
その他:タブレットとkindleの違いについて
以下の記事で書かせて頂きましたが、勉強にはタブレットよりKindleがお勧めです。
透過光か反射光という違いや、脳の血流という点でKindleに軍配が上がります。
例えて言うなら、文書を作成する時に、PCの画面で何度もチェックしたのに、印刷したら直ぐにミスに気が付いてしまった、という経験はないでしょうか?
透過光(PCやタブレット端末の画面)と、反射光(紙の本やKindle)では、人間の認識力に差が出るという調査結果があります。
このため、私も電子書籍を読むときには基本はKindleを使用しています。
スマホのバッテリーはすぐに減ってしまっていますが、Kindleはバッテリーの持ちが良い所も気に入っています。
Kindleの種類には以下があります。価格的には表の下側に行くほど高くなります。また、広告あり/なし(待機画面に広告が表示される/されない)でも変わり、広告なしの方が高いです。
モデル | 容量 | サイズ | 防水 | 価格 |
Kindle | 8Gbyte | 6インチ | 無し | 8,980円~ |
Kindle Paperwhite | 8Gbyte | 6.8インチ | 有り | 14,980円~ |
Kindle Oasis | 8Gbyte/32Gbyte | 7インチ | 有り | 29,980円~ |
個人的には、先ずは最安モデルの「Kindle」を購入して使ってみるのをお勧めします。
広告つきモデルと、広告なしモデルがあり、広告が表示される広告つきモデルの方が2000円程安くなっています。
広告と言ってもAmazonの電子書籍のセール情報が表示されるだけで、読書中には全く表示されないため、値段の安さから広告つきモデルをお勧めします。
勉強時間を増やしたいけど、ついスマホを触ってしまうという人はこちらの記事もどうぞ。
iPadとKindleのどちらが良いか検討されている方は以下の記事もご参考にどうぞ。
広告つきと広告なしで悩まれる方は以下の記事もご参考にどうぞ。
ご参考になりましたら幸いです。
以上
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